「まみず21.3兆円」は本当に“積極財政”なのか?
1.政府がアピールする「まみず21.3兆円」とは
政府が打ち出した「強い経済を実現する総合経済対策・まみず21.3兆円」の内訳は、
- 補正予算(一般会計):17.7兆円
- 特別会計など :約4兆円
合計21.3兆円規模の“追加の支出・減税等の動き”という意味になります。
数字だけ見れば、景気対策としては「そこそこ大きい」規模です。そのためコメント欄では、
「まみず21兆ならストライク!」
と、“合格点”というニュアンスで評価する声も多く見られます。ここでの「ストライク」は、野球でいう
ストライクゾーンにちゃんと来た球
という意味で、「完全に的外れではない」「最低ラインはクリアした」程度の“褒め言葉”と受け取れます。
2.しかし、国債発行額は“去年より少ない”
問題はここです。
政府の資料の最後には、次のように書かれています。
令和7年度(2025年度)の当初予算+補正後の国債発行額は
40.3兆円で、昨年度の補正後(42.1兆円)を下回る見込み
つまり、
- 今年:40.3兆円の新規国債
- 去年:42.1兆円の新規国債
→ 今年の方が借金の増やし方は小さい、ということです。
動画の中で言われていた
「去年より国債発行が少ない=むしろ緊縮寄りじゃないの?」
という指摘は、数字の上ではその通りです。
政府のメッセージを整理すると、
- 国内向けには → 「過去最大級の積極財政だ!」とアピール
- 海外の投資家・マーケット向けには → 「でも国債発行は昨年より減らして財政健全化にも配慮しています」
という、両方にいい顔をする二枚舌的なメッセージになっています。
3.2022年「32兆円補正」との比較
動画では、2022年度の補正予算とも比較されていました。
- 2022年度補正:32兆円規模(物価高対策など)
ところが、そのうち
- 約11.7兆円が年度内に使われず積み残し
になっていたことが、のちに会計検査院の調査などで分かっています。
つまり、
「32兆ドーン!」と派手に見せておきながら、実際にその年度内に動いたのは約20兆円程度。
今回の
- 補正予算(一般会計):18.3兆円
は、コロナ期の「32兆円補正」より小さいですし、「まみず21.3兆円」と言っても、過去と比べて特別ぶっちぎりで大きいわけではない、というのが動画側の主張です。
4.結局これは“積極財政”なのか、“緊縮”なのか
見方を整理すると、こうなります。
- 補正予算の“規模”だけ見れば
コロナ後では最大級の18.3兆円で、「一見すると積極財政っぽく」見える。 - 1年間トータルの国債発行額で見ると
昨年 42.1兆円 → 今年 40.3兆円で、むしろ少し締め気味(緊縮寄り)。 - 物価高と実質賃金低下の中身を考えると
たとえば「物価高で家計負担が年間20万円増えているのに、補助は5万円だけ」みたいなイメージで、生活者感覚では「全然足りない」と感じてもおかしくない。
この結果、動画では
見せ方は“積極財政”なのに、中身は「去年より国債発行を抑えた緊縮寄り」。こんなトリックがまかり通るなら、この国が傾いても不思議じゃない。
という、かなり辛口の結論になっていました。
5.まとめと問いかけ
- 「まみず21.3兆円」という“見出し”だけ見ると派手だが、
- 国債発行の総額で見ると昨年より少なく、緊縮寄り。
- 2022年の「32兆円補正」では、そのうち約11.7兆円が実際には使われなかった前例もある。
- 物価高と実質賃金の落ち込みを考えると、庶民の生活目線では“足りているのか?”が大きな論点。
今回の「まみず21.3兆円」、皆さんは“本当に暮らしを守る積極財政”だと思いますか?
それとも“見せ方だけ積極財政、中身は緊縮寄り”だと感じますか?コメント欄でぜひ意見を教えてください。
※本記事の整理・解説の一部は ChatGPT-5.1 Thinking の回答内容をもとに作成しています。
※動画の元ネタ:YouTubeチャンネル「ねずみ」氏の解説より。


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